咽頭炎
以下の症状に当てはまる方は咽頭炎かもしれません
- 喉の痛みや刺激感
- 飲み込み時の痛み
- 声がかすれる
- 体温の上昇
- 全身の倦怠感
これらの症状がある場合は、咽頭炎の可能性があります。咽頭炎は、風邪やインフルエンザ、気管支炎などの一部として現れることがあり、自然に治ることも多いですが、症状、季節、人によっては長引いてしまうこともあります。
咽頭炎とは?
咽頭炎は喉の粘膜が炎症を起こす病状で、感染症やアレルギー、過度の声帯の使用が原因となります。咽頭炎は一般的に急性症状と慢性症状の2種類あります。
- 急性咽頭炎
- 急性咽頭炎は一般的にインフルエンザなどのウイルス感染が原因となりますが、稀に溶連菌などの細菌感染が原因となることもあります。症状として通常、喉の痛みや赤み、飲み込むときの痛みや不快感・違和感、声のかすれや変調といった症状を引き起こします。
急性咽頭炎は、通常は数日から一週間で自然に治るものです。しかし、重度の場合や適切な治療が行われず放っておいた場合、急性咽頭炎は肺炎や急性中耳炎、副鼻腔炎といったより深刻な病状を引き起こす可能性があります。
- 慢性咽頭炎
- 一方、慢性咽頭炎は、長期間にわたる咽頭の炎症を指します。慢性咽頭炎の症状は、喉の違和感、喉の乾燥感、咳、または喉に絶えず何か詰まっている感じがあり、患者さんはこれをよく「ゴロゴロ感がある」と言います。
慢性咽頭炎の主な原因には、煙草やアルコールの過剰な摂取、過度の声帯の使用(例えば、教師である方やカラオケに長時間行ったあとなど)、そして逆流性食道炎などがあります。これらの要因が組み合わさることで、喉の粘膜は持続的に刺激を受け、その結果、慢性的な炎症を引き起こします。また、一部のアレルギー疾患や免疫系の問題、慢性的な副鼻腔炎などの鼻の問題が慢性咽頭炎の原因となることもあります。
予防方法
- 急性性咽頭炎の予防
- 急性咽頭炎は通常、ウイルスまたは細菌の感染が原因となるため、以下の様な予防方法が有効的とされています。
- 手洗い:手洗いは感染症の最も基本的かつ簡便な予防方法です。特に外出から帰った際や食事前など、定期的に手を洗うことを心掛けましょう。
- 咳エチケットの実践: 咳やくしゃみをする際は、ティッシュやハンカチ、もしくは肘で口と鼻を覆うようにしましょう。よく手で覆う方がいらっしゃいますが、手で咳やくしゃみを受けてしまうと、その手で鼻や目をかいたりすることで炎症がおきたり、ドアノブや手すりに触れることで接触感染の原因になることがあります。万が一手で受けてしまった場合は、直ぐに手をあらいましょう。
- 免疫力の強化: 健康的な食事、十分な休息、適度な運動は、体の免疫力を高め、感染症を防ぐために重要です。
慢性咽頭炎の予防
慢性咽頭炎は長期的な喉の炎症であり、その原因は様々です。以下のような予防方法が有効的とされています。
- 適度な声の使用
- カラオケで長時間歌うことや、テーマパークで叫び声をあげてしまうこと、長時間の話し声など、声帯の過度な使用は咽頭炎を引き起こす可能性があります。適切な発声方法を学び、必要なときには声の休息を取ることが重要です。
- 喫煙と過度な飲酒の回避
- タバコの煙やアルコールは喉を刺激し、慢性咽頭炎の一因となります。喫煙は本数を減らし、アルコールは適量にとどめましょう。
- 逆流性食道炎
- 逆流性食道症は胃酸が食道や喉に逆流し、喉を刺激することがあり、これが慢性咽頭炎の一因となる場合があります。食事内容の見直しや食後の体位、食事時間の見直しなどが必要になります。