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【医師解説】肺にカビが生える「肺真菌症」とは?咳や血痰が続く原因・症状・治療法
兵庫県揖保郡太子町で呼吸器内科を専門とする「ソラーレクリニック太子」です。
「咳が長引いていて、薬を飲んでも良くならない」
「痰に血が混じることがある」
「健康診断のレントゲンで『肺に影がある』と言われた」
このような症状で不安を感じていませんか? それは風邪や一般的な肺炎ではなく、「肺真菌症(はいしんきんしょう)」、いわゆる「肺にカビが生える病気」かもしれません。
「肺にカビ!?」と驚かれるかもしれませんが、実は私たちの身の回りにあるカビ(真菌)が原因で起こる呼吸器の病気は決して珍しくありません。しかし、一般的な抗生物質が効かないため、発見が遅れると治療が難航することもあります。
今回は呼吸器内科専門医の視点から、肺真菌症の原因や症状、そして「治るのか?」という疑問について詳しく解説します。
そもそも「肺真菌症」とは?(肺にカビが生える病気)
肺真菌症とは、その名の通り真菌(カビ)が肺に感染して炎症を起こす病気の総称です。「真菌性肺炎」とも呼ばれます。
空気中には目に見えないカビの胞子が常に漂っており、私たちは呼吸とともにそれを吸い込んでいます。健康な状態であれば、カビを吸い込んでも免疫の力で排除されるため問題ありません。 しかし、体調や免疫力が低下していたり、肺に元々の病気があったりすると、カビが肺の中で定着・増殖してしまい、病気を引き起こします。
【ここがポイント】
一般的な肺炎(細菌性肺炎)は「細菌」が原因なので「抗生物質」が効きますが、肺真菌症は「カビ」が原因なので、通常の抗生物質は効きません。
「風邪薬や抗生物質を飲んでいるのに咳が止まらない」という場合、肺真菌症の可能性を疑う必要があります。
肺真菌症の主な症状
初期の段階では無症状のこともありますが、進行すると以下のような症状が現れます。
- 長引く咳・痰
- 血痰(痰に血が混じる)、喀血(血を吐く)
- 微熱が続く
- 息切れ、呼吸困難
- 胸の痛み
- 全身のだるさ、体重減少
特に注意が必要なのが「血痰」です。カビが肺の組織や血管を侵食すると出血しやすくなります。「風邪かな?」と放置せず、早めに呼吸器内科を受診することが大切です。
なぜ肺にカビが?肺真菌症の原因となりやすい人
肺にカビが生える原因として、主に以下の2つのパターンがあります。
免疫力が低下している方
健康な人ならカビは排除されますが、抵抗力が落ちていると感染しやすくなります。特に下記の方は免疫力が低下しやすい特徴があります。
- 糖尿病のコントロールが悪い方
- ステロイド薬や免疫抑制剤を使用している方
- 抗がん剤治療を受けている方
- 高齢で体力が低下している方
肺に「空洞」や古傷がある方
カビは湿気が溜まりやすく、空気が淀んだ場所を好みます。
- 結核の治癒後(古傷がある)
- 肺気腫(COPD)、気管支拡張症の方
- 肺のう胞(ブラ)がある方
昔、結核にかかったことがある方や、肺に空洞がある方は、その空間に「アスペルギルス」というカビの塊(菌球)ができることがあり、これを「肺アスペルギルス症」と呼びます。
※ただし、「クリプトコッカス症」のように、健康で免疫力が正常な人でも、カビを吸い込むことで発症するタイプもあります。
肺真菌症は治る?治療と検査について
早期に発見し、適切な「抗真菌薬」を使用すれば治療は可能です。 ただし、カビは非常にしぶといため、細菌性の肺炎に比べて治療期間(お薬を飲む期間)が数ヶ月〜半年以上と長くなる傾向があります。
ソラーレクリニック太子での診断・検査
当院では、呼吸器の専門的な検査を行い、原因を特定します。
胸部レントゲン・CT検査 肺のどの部分に、どのような影があるかを確認します。カビ特有の「空洞の中にボールのような影(菌球)」が見られることもあります。
ソラーレクリニック太子では26年夏ごろにCT検査を導入予定です。
血液検査 カビに対する反応(抗体や抗原、β-D-グルカンなど)が出ていないかを調べます。
喀痰検査 痰を採取し、顕微鏡でカビがいるかどうか、培養してどんなカビかを特定します。
代表的な肺真菌症の種類
ご自身がどのタイプに当てはまるか、診断の参考にしてください。
| 肺アスペルギルス症 | 最も多いタイプです。お風呂場などのカビとしても知られる「アスペルギルス」が原因です。もともと肺に病気がある方に多く見られます。アレルギー反応で喘息のような症状が出る「アレルギー性気管支肺アスペルギルス症」というタイプもあります。 |
|---|---|
| 肺クリプトコッカス症 | ハトのフンや土の中にいる菌が原因です。健康な人でも発症することがあり、健康診断のレントゲンで偶然見つかる(無症状の影)ケースも多いです。 |
| 肺カンジダ症 | 口の中や皮膚に常在しているカンジダ菌が原因ですが、肺に病巣を作ることは稀です。重篤な免疫不全の方に見られます。 |
自己判断せず、呼吸器の専門医へ
「肺にカビ」と聞くと怖いですが、正しく診断すれば治療法はあります。 一番のリスクは、「ただの風邪や気管支炎だろう」と思って市販薬や通常の風邪薬で様子を見続け、その間にカビが肺を侵食してしまうことです。
- 2週間以上咳が続いている
- 微熱が下がらない
- 痰に血が混じった
このようなサインがあれば、身体からのSOSです。 兵庫県太子町、姫路市、たつの市エリアにお住まいで、呼吸器の症状にお悩みの方は、ぜひ一度「ソラーレクリニック太子」にご相談ください。 呼吸器内科専門医があなたの肺の健康を守ります。
■ ソラーレクリニック太子
呼吸器内科・アレルギー科・内科
〒671-1522
兵庫県揖保郡太子町矢田部90−1 [Googleマップで見る]












